PTA役員になったきっかけ、やめた理由

雑記

こんにちは、てんぐさです。

ある地方のある小学校でPTA副会長を4年勤めました。
が、今年にPTAの役職から離脱することにしました。
(PTA自体から離脱したわけではありません)

なぜ副会長になり、なぜやめるに至ったのか.

きっかけ

きっかけは妻の行動でした。
幼稚園のPTA活動を楽しそうにしている妻を見て、
「子供たちのために頑張っている!子供も喜ぶし妻も楽しそう!」

そう思い、小学校でのPTA活動に参加してみることにしたのです。

私の小学校では3つの専門委員会があります。

A委員会…広報誌の発行、ベルマークの収集
B委員会…通学路の危険箇所を知らせる地図の作成、夏休みのプール監視
C委員会…運動会の手伝い、校内親子参加イベントの開催

そのほか、会長等が所属する総務委員会や学年ごとの学年委員会という構成です。

最初はC委員会に普通の委員として活動に参加しました。
運動会の手伝いも、イベントもさほど大変なことをするわけではないので、
なんとなく充実感は得られていました。

なぜか副会長に抜擢

活動している中、知り合いが会長になりました。

毎年、次年度の役員を決める場は地獄のような空気です。
会長から指名があったこともあり、副会長をすることになりました。

結果、4年間にわたり副会長を務めることとなったわけです。

副会長の仕事自体は大したことはありません。
ほぼ何もしていないといっても過言じゃないほど。
たまに出席を強いられる打ち合わせに出て、締めの挨拶をするくらいです。

しかしながら、在籍期間が長くなるにつれ、自分の中にじわじわと違和感が広がっていきました。

そして4年目の途中で、これはもう無理だと思い次年度以降はやらないことにしたのです。

自分の過信

副会長をする前から、少しではありましたが活動に対しての違和感がありました。
自分がPTA副会長になれば、少しはPTAをよくできるのではないかという思いがあり引き受けた面もあります。
また仕事仲間以外でのつながりが希薄だったこともあり、なにかしら知り合いが増えたらいいなという希望の側面もありました。
仕事はうまくいっていたこともあり、PTA内でもうまく立ち回れるのではないかという自信がありました。

結果、うまく立ちまわることは出来ませんでした。
自分の力不足はもちろんありますが、それ以前の問題でした。

PTAで頑張っている方はどんな人なのか

飲み会好き

あらゆる理由で飲む理由を探している人たちです。
正当な理由で酒を飲むことができるタイミングを探しています。
顔合わせという名の飲み会、先生と親交を深めるための飲み会、打ち合わせという名の飲み会、反省会という名の飲み会、忘年会という名の飲み会、飲み会という名の飲み会といったあらゆる飲み会が開催されます。
それがPTA活動の一環と言えば、配偶者の理解を得られるのか、得られると思い込んでいるだけなのか、はたまた最初から理解してもらうつもりがないのかはわかりませんが、飲む理由を探し求めてPTA活動をしている人が非常に多いのです。
特に理解できないのが、先生と親交を深めるための飲み会。
そりゃ親側からすれば、先生とお近づきになれた方がいろいろ都合がいいような気もしますが、先生は迷惑極まりないと思います。
表向き「ぜひぜひ~」と乗ってくださる先生もいたようですが、先生側からしたら無下にもできないから厄介極まりない。
中には本当に参加してくださる先生もいらっしゃいましたが、教頭やら主任やらが多かったので、役職上の方が率先して嫌な役目を引き受けていたのだろうと想像します。
酒好きな先生もいるでしょう、でもそんな先生だって児童の親と飲みに行きたいでしょうか?
下手したら酒の席で不適切な発言をしてしまうかもしれない、親から文句を言われるかもしれない、そんな飲み会に誰が行きたいんでしょう。
そんなの関係なしで先生を飲みに誘う人が一定数います。

祭り好き

地域のイベントやら祭りやらにやたら顔を出す人、そういう人たちがPTAのイベントも積極的に参加しています。
飲み会好きと違い、この要素の方々自体が迷惑なわけではありませんが、私は相性が合いません。

社長・個人事業主

自分の時間を自由に使える社長であったり個人事業主の方が一定数います。
別にそこから露骨に仕事につなげようという動きは見えませんが、やはり自分の責任で仕事をしていらっしゃる以上、横のつながりを多く持っておきたいというような気持ちがあるのではないかと思います。
ただ、その方々と雇われサラリーマンや主婦の時間の考え方は違います。
あなたはできるでしょうけど、そんな人ばかりじゃないんだぞ。

地域貢献に尽力している人

地域貢献にものすごく力を入れている人がいます。

一例としては、議員を目指しているのではないか思われる方です。

地域の役に立ちたいという思いが強く、地域活動をしています。
もちろん地域の役に立つでしょうし、それが選挙活動をする上でのさまざまな実績としてあげられる、また支持者を増やすための活動にもなっているのではないかと思います。

それ以外にも宗教的な思想で、地域活動に力を入れている方もいるようです。

といったように、特色ある方々がPTAの活動に尽力しています。

特色がないパターンでいうと、「断れない人」というジャンルの方々もいます。
頼まれちゃってしょうがなく、、、というパターンです。

ここで挙げた方々が悪ということではないです。
皆さん、それぞれ頑張っていらっしゃいます。
ただ、私個人とは合わなかったということを言いたいだけです。

逆に、こういう人がいなかった、ということが言いたい。

PTA活動を、より良くしていこうとする人、がいない

前年度通りにやるのが通例のPTA活動、それが一番楽に終わる方法だから。
多くの委員会に属する人は、しょうがなくやっている方々がほとんど。
そういった方々は今年度を楽に乗り切ることだけを考えているので、強い意見が出てくることはほとんどありません。

会長、副会長などの役職を持った人たちは複数年やることが多いです。
だからこそ、去年よりも今年、今年よりも来年、といったように活動をより良くすることができると思うのですが、そういう人には会えませんでした。
もしかすると、私のほかにもそういう人がいたのかもしれませんが、大きく声を上げることができなかったんだと思います。
事なかれ主義で例年通りやっていこうという人が多いのです。

私には無理だった

「じゃああなたはより良くするためのことはしたんですか?」と。

いろいろ提言はしました。
しかしながら、改革って仲間がいないと無理なんです。
横のつながりを全然作ることができなかった私の意見は、正直ほとんど通りませんでした。
一部通ったこともありますが、あまりにも些細なのであえて触れません。

仲間がいなかったことと、私に仲間を作る力がなかったことが無理だった原因です。

何を良くしたかったのか

まず、小学校のPTA会則があり、それに基づいて会は運営されます。
その会則は30年前に制定され、途中何回かちょっとした改定を挟んでいますが、ほとんどが30年前の基準で動いています。
30年前と言えば、ほぼバブル真っただ中。
そこからバブル崩壊し、子供の数も変わり、コロナ化もあった中、ほとんど何も変えていないのです。

委員会でやることも会則で決まっています。

広報誌 誰が必要としているのか

年に2,3回発行されるPTA広報誌
校長挨拶、PTA会長あいさつに始まり、その時節にあったイベントの写真が掲載されます。
例えば運動会の時期。
広報担当する委員は、自前のカメラで各競技の写真撮影をします。
1競技あたり3,4名ほど、児童の間近でデジカメやスマホを使い撮影します。
その枚数は膨大です。1競技あたり100枚はざらで、1学年2競技だとすると200枚弱。
広報誌に掲載する際は、1学年あたりA4用紙1枚分におさめる必要があります。
当然、厳選された10枚程度となるわけです。(それでも小さいから誰写ってんだこれ状態)
1000枚を優に超える写真から厳選した写真を選び、かつ掲載NGの児童がいないかチェックをするわけです。
そりゃ30年前は全家庭にしっかりしたカメラがあるわけでもなく、そういった思い出を残すための価値として広報誌があったことは理解できます。
しかし今やほぼ全員の親がスマホを持っている時代。
紙媒体にちょこっと自分の子供が写っていたところで、さほどありがたみを感じないと思います。

しかも撮影するPTAが邪魔だとクレームが来たり、編集作業をするのは編集者でも何でもない普通の親。
分担などうまくできるわけもなく、主に委員長が自分の時間を削って原稿をまとめるのです。

さらに広報誌は各地域単位で優秀な広報誌を表彰するという謎制度があります。

学校の必要な情報は学校側からメールやお便りが来ます。

委員長含め誰も乗り気じゃないのに、誰も止めようとは言わない広報誌。

本当に必要でしょうか?

ベルマーク収集 コスパ悪すぎ

このネタはPTA問題でこすられまくっていて、もう味がしないと思いますが一応。
最近はベルマークに協賛する企業が増えてきたこともあり、ベルマークを集めることも至難の業。

そのベルマークを子供たちが仕分けし、同じ種類ごとにまとめ、集計をする。
大の大人たちが費やす仕事を時給換算するといったいいくら?

PTA連の必要性

PTA活動をしている中「PTA連合会に入っていてよかったなぁ」と思ったことはただの一度もありません。

デメリットはたくさん思い浮かびますが、メリットがさっぱりわかりません。

会長がやたら地域のPTA連合会イベントに呼ばれる

これも飲む理由が欲しい人にはいいかもしれませんが、やたら地域のPTA連合会に呼ばれます。
研修という名目ですが、参加した会長からその内容がPTAの活動にフィードバックされ、それが子供たちのためになった、というようなことは一切感じたことがありません。

地区のPTA大運動会など、全くもって意味が分かりません。
それの練習で大けがした方がいたのに、いまだに続行されています。

上納金と会費

学校のPTA会員から徴収されたPTA会費の一部は、所属している連合会の上納金として納めています。
そのほかにも、PTA会費の大半は「PTAを維持するための費用」に使われています。
例えば、PTA専属に働いてもらっている事務員さんのお給料など。
また、いくら「PTA」のTだとはいえ、先生からもお金をもらうのはなんか違うんじゃないかと。

残業と休日出勤

PTAの会議のために夜遅くまで残る先生。
そして日曜日に開催するイベントのために休日出勤する先生。

以前、委員会が開催するイベントの日程を決める機会がありました。
教頭先生から提案されたのは日曜日。

「先生方、お休みの日なのに大丈夫なんですか?平日の方がいいのでは?」
そう聞いたのですが、教頭先生は日曜日でOKという方針を崩しませんでした。

そりゃイベントの都合上、日曜日の方がいいのは当然でした。
でも教頭先生、日曜日に出勤するのはあなただけではなくほかの先生もですよね。

先生の負担が多すぎると叫ばれる昨今、親側から先生を気遣う意見を出したのにもかかわらず、教頭先生は負担が多い方へ進んでいってしまいました。

PTA活動を変えていくにあたり、先生と親の負担を減らそうと思っていた私は、先生が非協力的である現実にガッカリしてしまいました。

役員をやめる決心

私のほかにPTAを変えていこうと行動している人がいなかった、そして私自身が変えていくには力があまりにも足らなかった。
だから、役員はやめることにした。

やめると申し出ても、案外引き留めの声はなかった。
私が「合わないな」と感じていたのと同様、周りも同じように感じていたんだと思う。
ありがたくもあり、少し悲しくもある。

この後、誰かがわが校のPTA制度を変えようと動く人が出てきたら、少しでも力になりたい。

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